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アヴェスターにはこう書いている?
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高橋伸夫 『できる社員は「やり過ごす」』
本書の概要等はウェブサイトに掲載した。

◆高橋伸夫は「見通し」ということを非常に重視しており、それが仕事の満足度や退出願望などと深く関わっていることを示している。

その「退出の意思決定」は単に「会社を辞める」離職を含むだけでなく、欠勤やサボリなども含まれるとする。ということは、非常に適用範囲が広いということだ。

◆また、本書で紹介されていたバーナードの経営観も興味深いものだった。「経営する」とは「現存する組織を管理する」のではなく「これから『組織』を成立・存続させる」という見方。これはオートポイエーシスにも通じるものがあり、興味深い。

◆次の点も近年は「改革」などの名の下で忘れられがちであると思う。それをはっきり言ってくれているのは非常に良いことだと思う。

システムやルーチンはやっかいなお荷物などではなく、むしろ諸先輩の努力の結果確立した大いなる遺産である。それこそが競争力の源泉にちがいなかった。(p.193)


やたらと「変わること」や「変えること」それ自体を良いことだと勘違いする人たちがしばしばいるが、日常的に持続しているものの力や意味を侮ってはいけない。こうした過去を引き継ぎながら、未来を実感し、それを次の世代へと伝えることが大事なんだろう。

そして、その「未来を実感する」上で組織のもつ力、意義を強調していることも重要なポイントだと思う。だからこそ、未来傾斜原理に則って組織を「成立させ」なければならないのだ!(現在の日本社会が進もうとしているのとは反対に!)

未来を実感するのに、とりたてて想像力や構想力にすぐれている必要はない。わたしのようなふつうのおじさんや、ふつうのおばさんであっても、「自分がいなくなっても、自分ののこしたものはつづいていく」と気づけば、未来を実感できるのである。そして、それは未来傾斜型の組織に所属し、見通しの高さを体感することでかなえられる。(p.214)



例えば、年俸制や成果主義の類は未来傾斜原理とは異なった原理に則っている。次のような本書のコメントは傾聴に値する。

1990年代、学者のなかには、雇用制度改革の意義を、給与で「差をつける」ことに求める人もいた。しかし、考えてみてほしい。どうして「差をつける」ことが先にあるのだろうか。何かの評価制度が導入されて、その結果として昇進・昇格・昇給に差がついていた、というならば話はわかる。しかし「差をつける」ことが先にあって、その差のつけ方に納得性が必要であるという昨今の議論の組み立て方は明らかに本末転倒ではないだろうか。そのことに気づけば、1990年代半ばからさかんになった年俸制導入の胡散臭さがすぐに気になるはずである。(p.239、強調は引用者)


さらに、

そう、じつは、年功ベースとはいったって、差なんかとっくの昔からついていた・・・(中略)・・・つまり、年功序列的といわれる多くの日本の会社では、たしかに、20歳代ではほとんど差がついていないように見える。しかし、40歳代ともなると明らかに昇進・昇格・昇給で差がついてしまっているのである。・・・(中略)・・・20歳代でも、じつは、すでに差はついているのである。・・・(中略)・・・実際には仕事の内容に大きな差がついてくるのだ。・・・(中略)・・・日本型の雇用システムの本質は、給料で報いるシステムではなく、つぎの仕事の内容で報いるシステムなのだということである。(p.245-251、強調は引用者)


「次の仕事で報いる」これが「未来傾斜原理」に則っていることは明らかである。
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