アヴェスターにはこう書いている?
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安藤英治 『ウェーバー紀行』

現在もハイデルベルクのネカールNeckar河畔に残っているかつてのマックス・ウェーバー邸はこの祖父が1847年に建てたものであるが、現在福音派の学生寮になっている四階建てのこの家は、私が訪問した10月には内部を改装中で、エレヴェイターまでつけられようとしていた。しかし外郭だけはほぼ往時の姿を残している。家はネカール河にかけられた旧大橋のほぼ袂といえるところで、有名な古城と丁度向い合って建てられている。ここは当時ネカール河畔のリヴィエラRivieraと呼ばれていたとマリアンネが『伝記』で紹介している最高級住宅街。もっとも、当時を知る人に数人会ったがネカール河畔のリヴィエラなる呼称を聞いたという人は一人もいなかったから、これはここの住人の私設用語だったかもしれない。現在、新らしい高級地が上の方に建られているそうであるが、この旧大橋対岸ツィーゲルホイザー・ラント街Ziegelhäuser Landstr.は依然として旧上流邸宅街としての風格を保っている。その中にあっても一、二を競うほどの立派な四階建てのこの家をみると、祖母エミーリエの出身家庭が当時としてどれだけ富裕であったか察しがつく。(p.68)


安藤英治がウェーバーのファレンシュタイン邸に行ったのは1969年のこと。余談だが、福音派の学生寮になっているという点については、私が2000年と2001年にこの地に行ったときはハイデルベルク大学の関連施設だったという記憶がある。中に入ることはしなかったが、内部は改装されエレベーターまでついているとは驚いた。



日本のことをよく知っているので驚く。ソニー、キャノンから新幹線まで知っているのにはびっくりした。テレビで日本のことはよく知っているという。中東戦争をどう思うと聞かれたので、なにぶん日本人には遠すぎるのでよく分らない事柄なのだというと、
「だってわれわれは日本のことをよく知っていますよ。距離はどちらから計っても同じでしょう。」
とやられてギャフンとした。このときはじめて、彼等がアラブの一家であることが分った。(p.237)


安藤の「ウェーバー紀行」の終わりにイスラエルに立ち寄った際、現地の人から歓待を受けたときのエピソード。

安藤について言えば、ウェーバーという既に亡くなった学者の生活については詳細に知りながら、当時の社会で起っている大きな問題(中東戦争)については見識を示せない、というあたりに、当時の日本の知識人のヨーロッパ中心主義と結びついたヨーロッパへ憧れとそれ以外の地域への無知・無関心が垣間見られる。

こうした日本側の世界の諸地域に対する無関心は現在に至るまであまり変わってないように思われる。


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