アヴェスターにはこう書いている?
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小学館SAPIO編集部 編 『マイケル・サンデルが誘う「日本の白熱教室」へようこそ』

近年の右派的言説の中で、一部のものは、既存のステレオタイプ化した左派的言説に対する反発から生じているという側面がある。そこで、そのような中には、必ずしも右派的言説ではなくとも、ステレオタイプ化した言説の弱点を克服する新しいアプローチに敏感に関心を持つ場合があるのかもしれない。
 そう考えてみれば、確かにサンデルの「白熱教室」は、そのような新鮮な可能性に満ちている。思想的に見れば、一般に「コミュニタリアニズム」と呼ばれる思想は、単純に右派とか左派とか呼べるものではない。(p.9)


近年、右派的言説に共感を持つ人々の動機には、確かに、右派的言説そのものに共感しているというよりは、左派的言説に対する反感や嫌悪感が先にあるという可能性は十分にある。逆に言えば、左派はこの点を考慮して自らの言説をブラッシュアップしていく必要があるだろう。



われわれは働くという意識が大事であって、どこで働くかじゃない。どう働くかだと思う。(p.85)


心構えとしては共感できる。



うまくいかない時にこそ、人間の品格や本質が培われる。結果が出ない時のプロセスが、人間を鍛え上げていく。(p.85)


20世紀のドイツの哲学者ヤスパースは『哲学入門』でどのように挫折を経験するかがその人間がどのような人間になるかを決めるという趣旨のことを言っていたのを思い出した。

「耐える」「我慢する」ということを知らないと思う人間を見ていると、このことの重要性が改めてよくわかる。



ただ、そうして家族という集団の利益に対して『誠実』であろうとすることと、個人の目的達成に向けて『誠実』であろうとすること、この2つの間で揉まれることで、いろんなことを考えることができた(p.89)


「誠実さ」ということを私は最近徳目としてよく考えるのだが、誠実であろうとするからこそ、このような複数のものの間でのジレンマに直面することができ、それによって人間として成長していくことができるのだとすれば、誠実さという徳目は人間を深く成長させることに繋がる徳目であるということもできるように思われる。



もう一つは世の中にはいろいろな見方や考え方があるけど、それを理解するには知識も必要だし、知識を得るための勉強も大事。そのことを気づかせる役割です(p.128)


世の中にはいろいろな意見があること、それらを理解することは人間として生きていく上で重要である。最近、強く感じるのは、そうした意見を理解するためには、そのための素養が必要だということである。そうした素養が身についていない人間は、多様な意見を認めることも、理解することもできないし、それらを理解することの重要性に気付くことすらできないことさえある。大学生くらいまでの時期にそうしたものを身につけ、その後で社会に出ていくというのはやはり大事なことだと思う。



自分とは違う結論とか、自分とは違うプロセスの議論を知ることが、大学で共に学ぶという意味で非常に重要です。自分の考えだけを吐露することで終わってしまっては、大学に来る意味はありません。(p.141)


日本の場合、高校までではこうしたことを身につけさせるような教育はほとんど行われていない。受験があるという事情のほかに、こうしたことを身につけるためには最低限様々な知識が必要になるということからも、難しい面がある。(あまり年齢が低いところでこれをやると単なる相対主義の考え方を知ることで終わってしまうように思う。)やはり大学にはこうした教育を担い、社会に貢献できる人材を育成してもらいたいものである。


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