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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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立岩真也 『ALS 不動の身体と息する機械』(その2)

 まず言えることは、「延命」が一般化し、その「弊害」が問題にされて、それに対して「安楽死」が対置されるという順序ではないということだ。(p.197)



人工呼吸器は1970年代には既にあったが、ALSではあまり使われなかった、という歴史的経緯が本書では辿られた。技術決定論的な見方は一見すると論理的に整合的だが、実際の歴史的過程はそのような単純なものではなかったということの一例として興味深い。




一方が他方を必要とするが他方はそうでないという構造になっていると、一方は他方の機嫌を伺い、言うべきことを言いにくくなる。ALSの人たちは医療者や病院に言うべきことを言いにくくなる。(p.267)



障害者や病気に罹った人のような「弱者」とされる人々について調べることは、社会の現状を知る上で重要であると私は考える。社会に潜在はするが普段はあまり見えないような問題が、こうしたところでこそ顕在化・可視化することが多いからである。

例えば、成果主義の導入や比較的短期の労働者の増加などは、会社の組織の中でこうした「権力の非対称性」を増大させることになる。まだそれは十分に顕在化はしていなかも知れないが、確実に効いてきている。それは例えば「労働ダンピング」という形でなされているし、「ホワイトカラーエグゼンプション」という形でもなされようとしている。




人の世にそう新しいことなどありはしないのに、わかったと言って脇に置いてしまい、やり過ごされてしまうのはよくないことだと思う。だから多くの紙数を使ってきた。(p.344、強調は引用者)



確かにその通りである。何となく分かったつもりになってしまい、実際には放置されているような問題が山ほどある。そのすべてを追いきる事は無理があるかもしれない。しかし、最低限、分かっているか分かっていないかということには、常に自覚しておかなければならない

そして、多くの人々に関わるような場合や、あるいは少数の人にしか関わらなくとも、その人たちにとって極めて深刻な問題が放置されているような場合には、公に発信していくべきなのだろう。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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