アヴェスターにはこう書いている?
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宮元健次 『京都名庭を歩く』

 来日した宣教師のほとんどは、それぞれ異なる分野を極めた専門家であり、例えば天文学を専門とした宣教師スピノラは、日本初の天体観測を行なった。また美術や文学、建築や庭園を専門とする宣教師もいたとみられ、日本人に西欧文化を教授したのである。(p.164)


宣教師は現在でいうところの科学や技術の専門的な知識を持っていたとする指摘は重要である。宗教だけに着目していては、当時の状況についての実態は見えてこない。



 同時代のヨーロッパは、ルネサンス・バロックと呼ばれる芸術の革命期であり、貴族の間で花壇や噴水、幾何学を駆使した整形式庭園が大流行している。くしくもその頃、日本においても貴族の間で庭園ブームとなっており、ルネサンス・バロック庭園の手法を学んだ遠州は、これらの西欧手法を次々と実践していくことになるのだ。
 ……(中略)……。
 このような整形式庭園のブームは、さらにヨーロッパ全土に拡大し、ついには中国にまで波及することになる。その実例が、北京に遺構が現存する円明園及び長春園である。この庭園も日本と同様にイエズス会の宣教師によるキリスト教布教を通じてもたらされたルネサンス・バロック庭園のテクニックを駆使したもので、遺構を見てもシンメトリーや黄金分割といった西欧手法が用いられており、史料によれば、西洋の洋式建築や花壇や噴水を持つ整形式庭園であったことが確認できる。
 よって日本へ同じく宣教師の布教を通じてルネサンス・バロック庭園の手法がもたらされたとしても、全く不自然ではなかったといえよう。(p.168-169)


このような西欧の手法が江戸時代の日本の「伝統的な」庭園に持ち込まれていたという指摘が、本書を読んで最も興味深かった点であった。

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