アヴェスターにはこう書いている?
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小寺武久 『中世インド建築史紀行――聖と俗の共生する世界』

 しかしインド建築史を一貫した通史として取り扱うこと自体が、本来きわめて難しいというべきなのかもしれない。いくつかの美術・建築史の概説書も、ほとんどインドを地域別に分割して書かれており、地域相互間のつながりについては、あまり明確には述べられていない。(p.180-181)


インド建築史なるものを一貫した通史として扱おうとすること自体が、「インド」という枠組みが昔から続いていたかのような、現実離れした前提をしているから生じている問題設定であると思われる。

例えば、12世紀など、いわゆる中世というカテゴリーで括られるような時代に、地理的領域としての「インド亜大陸」が「一つのまとまりを持った世界である」という認識が共有されていたか疑問だし、また、その地域内での関係が地域外の地域との関係と比較して緊密性が高かったかと問えば、必ずしもそうではない、という答になるだろう。

つまり、例えば、ヒマラヤの近くと亜大陸の南端の関係はあまりなさそうだが、ヒマラヤ付近とチベットの方が相互の関係は深そうだし、南インドは海を通して中東や東南アジアとの関係が深かったに違いない(もちろん、デカン高原との交流もあっただろうが)。

こうした関係性の歴史的変遷などに私は興味があるのだが、今のところインドの歴史に関する本でこのあたりのことをしっかりと論じてくれているものを見つけていないのが残念である。

まぁ、いずれにせよインドの建築の歴史を一つの通史として書こうとしても無理があるというのは筆者の言うとおりであろうとし、それは「インド」というものが歴史的に一つの世界を形成してはいなかったということを反映していると思われる。

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