アヴェスターにはこう書いている?
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清水泰博 『景観を歩く京都ガイド とっておきの1日コース』

「京都」イメージで発信されるものが存在するのは特定の場所だけか、もしくはそのアングルだけといった場合さえもあるのだ。そんなふうに歴史的な場所は断片化されてきてしまっているのが現実である。(p.)


この断片化に対して「シークエンス」を強調するのが本書の基本的な視点となっている。



 さらに日本の空間の大きな魅力は「シークエンス(継起性)」のすばらしさではないだろうか。シークエンスとは、移動することによって連続的に変化し、展開していく空間の心地よさといったことである。(p.)


殊更に「日本の空間」という必要はないが、旅や観光をする時にシークエンスの素晴らしさを体感することを意識しているか否かは、感じ方に大きな変化を齎すと思うので重要な指摘であると思う。

ただ、海外旅行の場合、日本ほど景色や雰囲気の素晴らしさにばかり気を配っていられないところがあるという意味では、日本国内の相対的に安全で安心できる場所でこそ、こうしたシークエンスの素晴らしさを感じやすいとは言えるかも知れない。



 空間を分けてつなぐことによって「結界」が生まれる。「結界」とは空間がそこで変化する場所である。神社に見られる「鳥居」などもそのような装置で、その場所で空間を分けて、つないでいる。……(中略)……。また川や橋も結界を作り出す。……(中略)……。
 このように、日本には序列の作られた空間が多い。上座から下座までの序列で室内空間ができている京都御所小御所もそうだが、村落の空間構成にもそのようなものが存在することを以前に聞いた。それは「ムラ、ノラ、ハラ」といった、その村に住む人たちだけに了解された、見えない序列をもった領域である。ムラ、ノラ、ハラは次第に広くなっていく空間概念であり、その境界にはお地蔵さんなどが置かれている。そしてそういった領域の境目「結界」の場所で、住人たちは来客者を出迎え、見送る。西欧や中国などの城壁を作ったりするのとは違った、柔らかな境界線だ。(p.119-120)


イスラーム世界の都市は外部から来た者には迷路のように見えることがあるが、道の広さや家屋の2階部分を繋ぐアーチなどの装置によって「分けてつながれて」いる。それによって公的な空間と私的な空間が区別されている。これも日本に限ったものではなく、さまざまな場所で見られるものである。

ただ、相応の注意力や知識を持たないと発見しにくい。だから、このように「分けて繋ぐ」ということを意識してものを見ると面白い発見ができるかもしれない。


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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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【2010/11/29 18:21】 | # [ 編集]


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