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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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清水幾太郎 責任編集 『世界の名著29 コント、スペンサー』
社会学の祖と言われたオーギュスト・コントと社会進化論などで有名なスペンサーの論文を集めた本書だが、これらの古典的文書よりも清水幾太郎による解説の方が興味深かった。そこから引用する。

私の記憶の範囲内で言えば、この時代(引用者注;1930年代)ほど、日本というものが活発に議論されたことはないように思う。
 日本に関する議論には、二つの方向があった。第一に、経済の混乱や窮乏が深刻になるにつれて、或る人々の間では、日本の革命が切迫した問題になり始めていた。この人々を革命派と名づけるとすると、革命派は、その戦略を立てる必要から、日本の資本主義の発達と現状との分析を始めた。革命派の一部は、モスクワのコミンテルンが決定した日本革命の戦略を正当化する意図をもって日本資本主義の研究を進めており、そこから、革命派の他の一部との間の口汚い論争が始められていた。第二に、日本の諸問題を資本主義一般の法則に還元することに反対する勢力があった。彼らは、革命派の進出に抗して、日本固有の価値や伝統を守ろうとした。日本の諸問題の解決には、日本固有の方法がなければならぬ、と彼らは考えた。この勢力は、国粋派と呼ぶことが出来るであろう。1930年代の危機の中で、革命派と国粋派とが相共に日本を論じ、日本を二つの方向に奪い合っていた。(p.27-28)



1930年代というと、1929年の世界恐慌と1939年の太平洋戦争の間の時期であり、33年にはヒットラーがドイツ総統になった時代である。ここでは、そうした激動の時代に、社会科学においても左右両派の対抗の高まりがあったことが指摘されている。

少なくとも世論ないし政治のレベルでは、その後、「国粋派」的な人々が支配的となり、戦争に進んでしまったわけだが、私は、現在の日本はこの時代と似たところがあると考えているのだが、その比較の資料となる「当時の人」による「証言」が一つ得られた。そのことを記録しておく。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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