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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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星野仁彦 『発達障害に気づかない大人たち』

 自分がやるべきことは責任をもってやる――。これは、職場の同僚やパートナー、家族、友人などと豊かな人間関係を築き、幸せな人生を送るための第一条件です。果たすべき責任を全うしない人間が、周囲の信頼を得るのは難しいからです。(p.177)


あまりにも当たり前のことではあるが、発達障害があるのに、その事実に気づいていない場合などは、この「やるべきこと」を「本人ができること」以上のレベルに設定してしまうため問題が生じやすいということ。それを避けるためにも事実を認識することが重要とされる。

生活保護を巡る諸問題について考えるという目的を持って私は本書を読んでみた。その視点から見ると、次のようなことに思い至る。すなわち、保護受給者がやたらとすぐに仕事を辞めてしまい、長続きしないといわれることなどは、所得が保証されていて仕事を辞めても殆んど全くというほど生活レベルが下がらないという認識に基づく一種のモラルハザードがしばしば指摘される。それは要因としてあるのは確かだろうが、それだけではないようにも思っていた。ここで書かれていることはそうした私の考えに通じると思われたのである。

すなわち、しばしば「すべての人が保護を受ける可能性がある」などといわれるが、それは事実ではなく、特定の社会層の人が受給しやすいという事実に鑑みると、受給者の多くは発達障害や知的障害を抱えているか、それに近い人が多いと推測され、彼らの対人コミュニケーション能力や職務遂行能力の低さ(訓練不足であれ資質の低さであれ)が、その要因となっているという仮説が成り立つと思われる。

自立支援プログラムで社会生活自立や就労意欲喚起などのためのプログラムで、ひきこもりなどの人にボランティアなどを行わせることで、社会性の回復をさせようという動きはあるようだが、そこから就労にいたったという事例は今のところ聞いたことがない。そこには単に社会の中で活動するといういうことと、達成水準が要求される賃労働との間にある相違を考慮に入れなければならないように思われる。その意味ではこの種の自立支援プログラムの財政的効果(費用対効果)に関しては、私はやや否定的である。

そうであれば、稼動年齢層の受給者に関しては、就労阻害要因がやや大きいと見込まれる場合は、発達障害や知的障害などに該当するか否か、該当であれ非該当であれ、対人関係に関する能力や職務遂行能力などはどの程度あるかということをある程度専門知識を持つカウンセラーや専門医によるカウンセリングで見極めていき、単独での職務遂行が困難と思われる受給者には、それに見合ったことを勧めていくなどの方向性での対処などが必要なのではなかろうか。

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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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