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アヴェスターにはこう書いている?
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由水常雄 『香水瓶 古代からアール・デコ、モードの時代まで』

イスラム時代の9~10世紀には、これを一段と押し進めた、水冷式のいわゆる(ア)ランビキとレトルトを使った蒸留法が考案された。これは近年まで使われてきた蒸留法とほとんど変わりがない、非常に進んだ方法であった。さらに10世紀には、熱に強い耐熱ガラス(硼珪酸ガラス)が発明されて、ガラス製のランビキ・レトルトが開発された。これによってイスラム世界の化学は飛躍的に進歩して、まもなくアルコールによって香りを抽出することまで出来るようになった。このアルコール溶出法が、香料の中に含まれている精油を分解溶出させるのにもっとも便利な方法であり、後にヨーロッパに伝わって、その香水産業を大きく発達させることとなるのである。(p.28)



イスラーム世界の学問や技術の水準の高さの一例である。「近代ヨーロッパ」を特徴付けるもののほとんどはイスラーム世界から輸入された知識や技術に基づいている。

 このように、アール・ヌーヴォーのガラス作家はそれぞれ独自の様式で、自らの作品としての香水瓶を発表していったが、香水メーカーとのタイアップによって香水瓶の制作を行った作家たちはほとんどいなかった。ガラス作家が香水メーカーと連携して制作を行うようになるのは、次の世代のアール・デコに入ってからのことである。(p.83)



手工業的な「作品」としての香水瓶から機械工業的な「商品」としての香水瓶への転換。香水瓶は、もともと作品であり、かつ商品でもあったが、その性質は時代とともに変わる。

世界システムの中核地域における軽工業であったガラス器の製造は次第に比較劣位になっていく中で、高い技術と優れた造形の作品を安く大量に作ることで、産業としての地位を確保したということだろう。つまり、香水瓶のような造形的な美しさが求められるもの以外は、もっと労働力の安い地域で作れば良いということになってしまい、労働力が高い地域では衰退する傾向が一般にはあるが、それへの対応。
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