アヴェスターにはこう書いている?
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寺本潔 『教材発見 町ウォーキング 商店街から近代化遺産まで』

地理を極めれば環境や文化との対話能力が高められ、自分の世界像も豊かになります。町ウォーキングに長けた方は、たとえ外国の町を歩く場合でも気付きが格段と違ってきて、旅を楽しめることができます。(p.4)


私の場合は、地理を学ぶというより、旅をすることで数々の街を見、旅先の地域の歴史を学ぶ中で、こうした「環境や文化との対話能力」が触発されてきた経緯がある。まずはフィールドワークありきと思うが、その際にパラダイムを提供する何かが必要だという点には同意する。



 学校には校区地図が必ず完備されている。それをまず眺めてみよう。そうすれば必ずといっていいほど道幅は狭いが、けっこう長く校区外まで続くくねくね曲がった道路を発見できるはずだ。その道こそ、都市化という変貌に飲み込まれて見えにくくなってしまっている歴史道なのだ。
 歴史道とは言っても古代から続くような条里制の道ではない。古くても明治期の地図にも載っている道。あるいは、そこまで古くなくても昭和30年代以前に地域にあった道なら十分だ。つまり、高度経済成長期以降にバイパスや道路拡幅の工事を経ていない道こそ校区めぐりのウォーキングの狙い目になる。
 そういった道には、常夜燈や道標、古い民家やよろずや的な商店、神社、石橋、井戸、農協の倉庫などが建っているものだ。そこに地域の歴史や環境を語ってくれる教材がたくさんある。(p.18-19)


面白い着眼点。自分の住むエリアにもこうしたものがないかどうか、チェックしてみることで、こうしたものを見つける目を養ってみると良いかも知れない。



 雨の多い日本で昭和30年代後半から至るところの商店街に造られ始めた施設がアーケードだ。……(中略)……。
 いまや、アーケードを取り払い、商店の顔(ファサード)を全部見せて町並みを美しく改良する町づくりが望まれている。どこでも同じアーケード街ではなく、この商店街しかない個性ある町並みが求められている。(p.41-42)


この記述によると、アーケード街というのは、高度成長期に登場してきたものらしい。百貨店などの大型店舗への対抗策という意味があったと記憶しているが、百貨店が凋落していく中、町の商店が対抗する相手が変わってきたことも、こうした「脱アーケード街」的な戦略と関係しているようにも思われる。

ネットでの買い物の比重が増えているのが現代の買い物の特徴であろう。実物を見ることがその際のポイントとなるが、気分よく町を歩くことができるということはその前提となる。その意味では個性的な商店街の登場が望まれるのは尤もなことである。ただ、景観が個性的なだけでは人は買い物には出て行かないということは釘をさしておくべき点であろう。



「デパートのおもちゃ売り場はなぜ上の階にあるのか。それは子どもを連れた家族を一旦上階に上らせてから、漸次降りさせる途中ですべての階を見てもらうシャワー効果のためだ」(p.49)


なるほど。



 さらに百貨店としてのルーツを訪ねてみれば、高島屋、大丸は京都の呉服屋から始まり、松坂屋は名古屋から、伊勢丹は名前が示すとおり三重県の伊勢から、三越は江戸発祥だが、もともとは越後屋呉服店で新潟の人が始めた店ということがわかる。
 西武、東急は結構新しいが、西武のもとをたどれば堤康次郎という近江商人に行き当たる。つまり、大抵よその人が大都市にやってきて商売を始めたということがわかってくる。(p.51)


興味深い指摘。

デパートについてはいろいろ調べたいことがあるのだが、なかなか良い文献がないのが悩ましいところである。

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