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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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田村秀 『データの罠 世論はこうしてつくられる』

 日本の街並みを見渡せば、東京や大阪といった大都市でも、中心市街地のなかに二階建てあるいは平屋の一軒家というものを少なからず見かける。だが、ヨーロッパの多くの都市では、中心街にそのような建物はほとんどない。一軒家であれば、原則として四方に隙間を空けなければいけないが、テラスハウスのようないわゆる長屋であれば、前面と背面の二面だけを空ければいいわけで、土地の有効利用も容易である。
 例えば、イギリスの一戸建てはわずか21%であるのに対して、日本は実にその約三倍の59%となっている。また、ロンドンに限ると一戸建てはわずか5%しかなく(二十軒に一軒)、住宅のほとんどが集合住宅である。一方、東京二三区では26%と、四軒に一軒は一戸建てである。一戸建て以外の大半を占める共同住宅でも、約三割は二階建てか平屋である。
 ヨーロッパの街が広々とした感じにみえるのは、人口密度が東京よりも低いということもあるが、それ以上に住宅がコンパクトに集合化しており、これによって道路や歩道、公園といった都市に欠かせないオープンスペースが十分確保できているからである。見方を変えれば、我が国では、地方だけでなく都市部でも一戸建て志向が根強く、また、行政の規制も少なかったために、いわば間延びした街並みが形成されてしまったわけである。日本人の住まい方に多くの課題があったのである。
 ・・・(中略)・・・
 欧米の街の豊かさは、個々人の住生活に一定の縛りをかけて、住宅の集合化、共有化によって醸成されている部分が大きい。(p.185-187、強調・下線は引用者)



確かに(私が訪問したことがあるのは今のところ20~30都市程度にすぎないが)ヨーロッパの都市の住宅で一軒家というのは、あまり見たことがない。特にパリなどは、まさに田村氏の言うようになっていると思う。

なお、私は旅行する際には、都市の街並みを見るのを楽しむが、一軒家と長屋などといった住宅のあり方にはそれほど着眼していなかった。こうした点も考慮に入れると、より興味深く見ることができそうだ。

日本は土地の有効利用が出来ていないので、都市部では無理にコストがかかる高層マンションを建てる必要が生じ、そのことがコストダウンの必要を迫ることになり、耐震偽装マンションが建てられる背景にあると著者はこの部分で指摘しているが、そうした見方も可能かもしれない。その際にポイントとなるのは、規制がしっかり行われていないことが、巡り巡って安全性を脅かしている、ということである。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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