アヴェスターにはこう書いている?
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須田慎一郎 『下流喰い――消費者金融の実態』

 新聞の経済面は、しきりに02年2月から景気が拡大し続けていると報じていた。
 だが、それを心底から実感している人が、いったいこの日本にどれだけいるというのだろう。(p.11)


ごくひと握りのヒルズ族などと言われたような連中や一部の輸出産業の経営陣や大株主くらいであろう。



勤労世帯の平均実収入も全国的に減少しており、札幌の平均減収額は東京(約1万5000円)の三倍以上、沖縄にいたっては四倍以上である。(p.12)


「格差」ということが言われ始めた頃、こうした事態が進行していたのである。



 現在の消費者金融業界は、たとえるなら10人に貸付け、うち二人からは返済されないというリスクをあらかじめ金利に折りこみ商売をしている。
 果たしてそんなシロモノを、まっとうな「ビジネス」と言っていいのだろうか。(p.83)


確かに。



 これらのデータをみても分かるように、いまや消費者金融大手の主たる顧客層は、実態として「低収入の若年男性」の方にシフトしてしまっている。(p.86)


非正規雇用の増加などの影響であり、いわゆるロストジェネレーションと深く繋がっていると見られる。



 04年3月期に当局に提出された貸金業者業務報告書を集計したところ、前貸金業者(6060社分)中、消費者金融大手四社の占めるマーケットシェアは54.5パーセント、上位10社では89.6パーセントとなっている。
 バブル景気後、業者数は減少傾向にあり、さらに大手によるマーケットの寡占化が進んでいる現状が、これで読者にもご理解いただけたであろうか。


金融グローバル化、金融自由化の進展により、金融業界全体がこうした寡占化の方向にシフトした。消費者金融も例外ではなかった。



 おおよそ金貸しの世界において、借り手と貸し手の双方がともにハッピーになるなんて、まず考えられない。(p.179)


至言である。



 要するに貯めてから使うというカルチャーが、圧倒的多数派だったのだ。そして当時は、「借金イコール悪」という概念が一般的でもあった。
 そうしたカルチャーが一変したのが、80年代半ばである。(p.192)


金融自由化の影響が、日本において一般人の生活の中にまで深く浸透してきたのがこの時期だった。バブル経済の時期がそれにあたる。



 今、業界に求められているのは、アリバイ工作的に「ご利用は、計画的に」などという意味のないスローガンを声高に繰り返すことではない。むしろ、「貸出しは、計画的に」ということを業界内部に徹底的に浸透させることだろう。(p.213)


そして、このためにはモラルではなく法による規制が必要であろう。

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