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アヴェスターにはこう書いている?
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小長谷有紀、シンジルト、中尾正義 編 『中国の環境政策 生態移民 緑の大地、内モンゴルの砂漠化を防げるか?』

 以上の事実からわかるように、西部大開発の「西部」とは、文字どおり地理的に「西」にある地域ではなく、東部との対置においては政治的には非中心、経済的には非農耕、文化的には非漢字(語)、民族的には非漢民族の住民あるいは彼らの居住地域を意味する。それゆえ、東部を中心としてみた場合、西部は「辺境」的であり、「異質」なものとなる。(p.17)


「西部大開発」には対象地域として重慶市や四川、貴州、雲南、チベット自治区、陝西省、甘粛省、青海省、寧夏回族自治区だけでなく、内モンゴル自治区、広西チワン族自治区のほか、湖北省や湖南省や吉林省の一部なども含まれていることを受けて、その対象地域の性格を規定している。



 たしかに、共和国成立以前の1947年に生まれた内モンゴル自治区は、中国が諸少数民族を国家に統合する過程で、民族統合のモデルとして起用されてきた。同様に現在進行中の国民統合の過程においても、内モンゴルは少数民族地域における国民統合のモデルとしての役割を果たすことが期待されており、その役を内モンゴル自治区政府は演じようとしている。(p.24)


「国民統合のモデル」という内モンゴルの位置付けは興味深いものがある。近々訪問しようと考えているところなので、こうした観点からも観察して来たいと思う。



「東部」の人びとの関心にあわせ、その不安を解消するかのように、これらの記事は、生態系を破壊した「遅れた」牧畜業がいかに廃止されており、牧畜民がいかに都市に定着しているか、それを成果として描写することに報道の重きをおいている。牧畜や牧畜民といった「異質」な存在が内モンゴル草原から減り、消えることが「東部」の基準に一致すること、「均質化」することを意味する。そういう意味で、内モンゴルは異質な「西部」が均質化されていく過程の新たなモデルとして位置づけられているといえよう。(p.25)


「生態移民」に関する内モンゴルに関する報道の関心・観点は「東部」からのものである。

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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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