アヴェスターにはこう書いている?
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『セザンヌ主義 父と呼ばれる画家への礼賛』

 セザンヌが目指していたのは、「サンサシオン」に基づく静物画であった。フランス語で「感覚」を意味する「サンサシオン」とは、セザンヌ的な解釈をすれば、「科学的な理念にとらわれない視覚の感覚」ともいうべきものだ。たとえば私たちは、りんごを見る時、無意識的にではあるが、その裏側や、まわりこんだ部分がどうなっているかを知った上で対象を眺める。それは写真とは決定的に違った視覚なのだが、こうした「サンサシオン」に基づくと、モチーフはおのずと様々な視点から描かれることになり、それを画面にいかにバランスよく描くか、ということがセザンヌの課題であった。(p.35)


以上のような多視点からの描出が後のキュビスムに繋がったことは論を俟たないが、セザンヌがこうした「サンサシオン」に基づく認知のあり方を捉えていたことは、私にはベルクソンの認識論や20世紀初頭から前半のドイツなどで現象学が興ってきたこと、また、心理学の領域でもゲシュタルト心理学の登場などと並行しているように思われる。

セザンヌが試行錯誤していた時期はこれらの思想が流行するよりは少し前の時期に属するが、セザンヌの業績が認められ始めた時期は、これらの思想潮流の流行時期とほぼ合致しているように思われる点も興味を惹かれるところである。


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