アヴェスターにはこう書いている?
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高井潔司、藤野彰、遊川和郎 編著 『現代中国を知るための50章 【第3版】』(その1)

 こうした権力問題に加え、党総書記からいきなり軍に舞い降りる文民軍事委主席と軍の関係は極めて微妙である。結局、胡錦濤も、江沢民同様、将軍ポストと予算の配分によって、軍内に影響力獲得に動くことになる。この点が中国の軍事費の急速な伸びの一因にもなっている。もちろん、80年代以降、大国化する中国にとって、軍の装備の近代化、ハイテク化が大きな課題であり、否応なく軍事予算が増加することになる。また台湾の独立に対する牽制という点でも、軍の発言力は大きい。(p.42)


国内の政治力学が軍事費の増大の一因となっている。軍が共産党の軍隊であり、共産党が「民主集中制」をとる限り、この構造を変えることはなかなか難しいのではないだろうか。

トップの権力者がほとんどすべての権力を掌握することになっているが、その権力を担保するために党のトップが軍のトップになることになる以上、これは避けがたい。仮に、トップと軍の中間に防衛大臣のような役職が入れば仕組みは変わるだろうが、その場合、軍を掌握する役職がクーデタを起こすことができるようになり、組織の安定性をある程度犠牲にすることになる可能性があるが、中国共産党はこうした自体を好まないだろうから。



文革は共産党の歴史的汚点であり、中国では今でも一種の政治タブーとして扱われ、自由な研究や討論は許されていない。(p.52)


この点では中国の政府と共産党は、日本の歴史修正主義者と大して変わらない、または、それ以上に好ましくない態度をとっていると言える。

歴史修正主義者と変わらないというのは、両者とも自らに都合の悪いことは見ようとせず、見せようとせず、蓋をしようとしているからである。歴史修正主義者以上に好ましくない態度であるというのは、言論や思想の選択肢を狭め、その可能性を制限する態度だからである。日本のようにあまりにも馬鹿げた主張が一部で声高に叫ばれてしまうのも考え物だが、すべてを政治権力によって封じ込めてしまうよりはマシだと私には思われる。



 78年以来の改革開放路線は、経済のパイを拡大することで各経済アクターの制度改革への支持を集めるという手法で進められてきた。同時に、共産党中央にとって、いかなる政策も共産党政権の維持・継続が大前提となっており、それを脅かす社会不安の発生には極めて敏感である。経済政策運営の根底には、社会安定の維持という条件が常に横たわっており、それゆえ雇用不安を招きかねない引き締め政策にはどうしても慎重にならざるをえない。経済のバブル化を懸念する声も絶えないが、政府としては、バブルを一気に抑え込むようなことはせず、ストップ・アンド・ゴーを繰り返しながら、地方政府の職能転換、国有企業の経営メカニズムの改善、産業構造調整などを足早に進めていくしか選択肢はないのであろう。一時的に過熱抑制に注力する局面もあろうが、中長期的に成長率が大きく低下するような経済政策運営を採ることは想定し難い。(p.76)


同意見である。

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