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アヴェスターにはこう書いている?
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福井憲彦 編『新版 世界各国史12 フランス史』(その4)
続いて14-15世紀頃。

 フランス内部では商業圏が、イングランド・ブルゴーニュ圏とブールジュ王国圏とに二分されたかの印象を受ける。前者の中心は大消費地パリであり、ブルゴーニュから北西フランスにかけてのヨンヌ-セーヌ-オワーズ軸が、ブルゴーニュのぶどう酒、ノルマンディの織物、イル・ド・フランスの穀物を流通させる動脈となった。アルマニャック支配圏の国際取引を動かしていたのはラングドック地方である。とくにベゼナとモンタニャックの大市が、プロヴァンス、ドーフィネそしてイタリア、カタルーニャ、アラゴンなどの商人を呼びよせた。
 ブールジュへの王太子シャルルの亡命、ロワール一帯の城館への頻繁な滞在が都市ブールジュやトゥール、ポワチエの商業や産業を振興させた。とくにフランスとレバントとのイタリアを介さない貿易によって大成功をおさめたジャック・クールが、1400年ころのブールジュで生まれたことは意味深い。彼は東方への輸出品を入手するために、ヨーロッパ各地に通信員を駐留させ情報を蒐集した。(p.138-139)



ここでも地中海世界と北方という対比にいつの間にか(?)分かれていたようである。「13世紀世界システム」として見ることができるユーラシア規模の緩やかな結合が崩れた14世紀には、従来どおりの分割が表面化したということだろう。

とはいえ、イタリアを介さないレヴァント貿易によってフランスの大成功したという話も、当時の地中海世界の変化の予兆を示しており興味深い。

地中海世界で最も経済的に豊かなのは、言うまでもなくエジプトから歴史的シリアに至る地域であった。そこにイタリアを介さずにフランスの商人が直接アクセスするようになったということが、ルネッサンス以後、あの長靴型の半島が相対的に力を失っていくことの予兆となっているし、フランスをはじめ「ヨーロッパ」地域の人々が、より豊かな地域である中東、インド、中国へのアクセスを求めていくという流れを象徴的に示している(認識根拠である)ように思われる。

(つづく)
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