アヴェスターにはこう書いている?
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碇井伸吾 『福祉の心を持つ「格闘空手館長」15年の体験! 実録!熱血ケースワーカー物語』

 これを実現するためには、「飲む前に飲ます」それしかない。それは「シアナマイド」である(第4章112ページ参照)。「劇薬」である。無色無臭だが、これを飲んで酒を飲もうとすると気分が「悪くなる」。飲んでしまうと「相当苦しむ」。専門医にかかっている人はこのことをよく知っている。また苦しんだことがある人も多い。
 私たちの役目は、ケースに薬の効能を十分承知してもらったうえで、朝に服用してもらい一日の飲酒を阻止する作戦だ。もちろん主治医の指導の下で行われる。
 福祉事務所の業務スタートは午前九時。小太りだが、イギリスの探偵風のケース秋田さんは、いつも九時の十五分前にはやってくる。
 その後十時までの間に、続々と依存症者が保護課の窓口にやってくる。そして、冷蔵庫で保管してあるシアナマイドを面接室で飲んでもらう。個人情報への配慮だ。(p.180-181)


本書によると、これは効果があったが、それでもアルコール依存症者を半減させることはできなかったという。

「ここまでやるのか」という思いと同時に、やはり対症療法的な方法では根本的な解決にはならないのではないか、というのが私の感想だ。

ここ数ヶ月、ケースワーカー経験者が書いたものをいろいろ読んできたが、彼らの置かれた制限された状況下(80世帯以上の世帯と対峙しなければならず、税金を常時支出するため事務作業量も多い)とケースとの限られた接触頻度では、貧困に陥ったケースに対して根本的な解決を提示することはかなり難しいように見える。

制度からの脱出を容易にする意味からも制度を縦割り的に、すなわち、介護扶助(介護保険に組み込み)、医療扶助(国民健康保険に組み込み)、住宅扶助、「生活扶助+その他の扶助」の制度に分割することと、生活保護まで落ちてくる前に食い止めて自立助長専用の制度をバッファーとして用意することが必要ではないだろうか、と思う。

もっとも、制度を分立させれば自立助長楊の制度はなくても、分立させること自体がそうした効果に結びつく可能性はある。このあたりの結論は、まだ私には下すだけの材料がないので判断を保留しているところである。

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