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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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辛永勝、楊朝景 『再訪 老屋顔 台湾名建築めぐり』

レンガと鉄格子の両方の機能を備え、鉄のように錆びてしまうこともないので、海風の強い沿海地域でよく見られる建材です。(p.172)


装飾ブロックについての説明。本書や前著『台湾レトロ建築案内』などでは、こうした建材などに着目するのが特徴的な見方だと思う。ざっくりと見ただけではあまり気づかないような細かいポイントについて掘り下げらてもらえるので参考になる。

今、書いていて思いついたのだが、レトロ建築について誰が設計したのか、誰(どのような組織)が設計の主体だったのかということばかりに着目すると、日本統治時代では、日本人にばかり注目が集まってしまうが、こうした細部、例えば建材に着目することは、当時の台湾の人々(職人)などの活動に目を向けることにつながる

ある意味、日本人による台湾の歴史に関する叙述は、どうしても、「日本人が」活躍した、貢献したというような、日本のナショナリズム感情の観点から見て都合がよいものばかりを見ようとする傾向が強くなる。台湾の人々が見る日本時代と、日本の人々が見る日本統治時代とは、同じ時代を見ていながら、必ずしも同じものを見ているわけではない、ということには自覚的である方がよい。そして、私としては台湾人側の見方をもっと内面化し、自然とその見方もできるようになっておきたいと思う。



鉄窓花の衰退の一つに手入れのしにくさがあると言います。当時の面格子の材料には、加工のしやすい鉄が用いられていましたが、錆びやすいため、定期的な手入れがとても面倒でした。そして30年ほど前に登場したステンレスやアルミ製の面格子は、鉄製のような複雑なパターンはありませんが、製作にも設置にも時間がかからず、しかも錆びにくい特性から、たちまち市場を席捲。鉄窓花はメンテナンスと費用面から需要が少なくなっていき、とうとう姿を消してしまいました。(p.189)


本書と前著では、鉄窓花という窓の外につけられる鉄製の面格子のデザインへの着目が特徴的な見方となっており、新たな着目点に気づかされたのだが、ステンレスの限られたパターンのものによって置き換えられたため姿を消したというのは、納得。市場の力によって淘汰された形なのだが、メンテナンスが難しくても職人や施主などの意向を反映した個性あるデザインが消えて行くのは寂しい感じがする。

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