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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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小林純 『続ヴェーバー講義 政治経済篇』

ポーランド人農村住民の生活水準の低さは見聞済みであったから、それだけに、ポーランド蔑視の時代精神にのっかった「人間よりも主観的な幸福感の大きいけだもの」発言の「毒」を見過ごすべきではなかった。肥前氏の批判の正しさを認めたい。ちなみにヴェーバーはその後、第一次ロシア革命勃発(1905年)を機にハイデルベルクでロシア知識人たちと交流し、スラヴ文化の理解を深めた。そして、こうした民族的偏見で差別を受けた側に立つロシア人とユダヤ人だけを受け入れる演習・研究会を開きたいと言っていた。偏見克服の一つの証左としたい。(p.62)


ヴェーバーがポーランド人に対して差別的な発言をしていたことは間違いのない事実である。以上の指摘によると後年、多少はそれが改善しているようではある。ただ、現代の差別に対する感度を持って見たときに、十分に治ったのかと言えば、そこまでは言えないようにも思われる。ただ、多少の改善はあったという一面は押さえておこうと思う。



このプロイセンとは、本書で見てきたプロイセン・ドイツ、つまりドイツ帝国へと導いたホーエンツォレルン家の国を指す。前史がある。神聖ローマ皇帝フリードリヒ二世の後援のもとに1220年代に始められたドイツ騎士修道会のプロイセン進出(異教徒制圧)は「北の十字軍」と呼ばれ、二百年以上に渡ってプロイセン人を殺しつづけた。(p.73)


北の十字軍については、もう少し詳しく知っておいて良いかもしれない。



行政の活動がなぜ「支配」と思われてしまうのか。おそらく行政行為には裁量の余地があって、それが住民には一義的に理解可能ではなく、役人が勝手にコトを処理している、と見えてしまうのであろう。決定された意思内容を膨大な規則・決まりゴトに照らして施行するには、そういう局面が出てくるのかもしれない。カネの使い方にも制約が多い。不断にそうした業務に携わる役人は、行政内容については政治家よりはるかに熟知しているはず。彼らにはまず公務員試験をパスする頭脳が必要なのだ。行政の問題点を指摘する政治家は、関連する法や規則を変更することで解決策を模索することになる。だから政治家も役人に話を聞いたり、実情を詳しく調べて変更案を提起すればいい。ところが選挙では官僚批判で票稼ぎをたくらむ候補が後を絶たない。政治家の役人批判を聞くたび、筆者は、この政治家は自らの無能さを表明しているのだな、と思うことにしている。(p.133)


この見解は基本的に正しい。現在は00年代頃と比べると官僚批判というか公務員バッシングは酷くはないが、維新など一部にまだその時代の古い感覚を持っている連中は一定数いる。

ただ、現在の政府(安倍政権)が官僚批判をしないのは、内閣人事局を設けたことによって自らの傀儡を幹部に次々と登用していくことができるようになっているためであり、「官僚批判をしている無能な政治家」よりも質が悪い。公務員バッシングや政治改革という90年代から00年代に作られてきた流れがもたらした負の遺産ができてしまっている現在はフェイズが変わっている、ということも押さえておく必要があると思われる。



 2月初め、バーデン公の発議により「正義の政治のためのハイデルベルク協会」がマックス・ヴェーバー宅で設立された。西欧諸国の真実ならぬ戦争責任論の宣伝に対抗することを目的とし、2月7日の声明で、戦争責任問題を客観的に解明するための非党派的・中立的な調査委員会の設置を要求した。協会は「ヨーロッパの戦争を行った大国すべてに共同の責任」があるとし、ドイツへの処罰を隠れ蓑に(自ら断念したはずの)「帝国主義的戦争目的」の実現をはかることに抗議した。協会の活動はヴェルサイユのドイツ講和代表団の基本線に一致していたので、外務省にも好意をもたれた。その結果、協会のヴェーバーら4人が「講和交渉委員会」の審議に招かれ、またこの委員たちはパリ講和代表団の随行員に任命された。(p.194)


ヴェルサイユ条約の講和にヴェーバーが参画していたことは当然知っていたが、その経緯がよくわかった。


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