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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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胡口靖夫 『シルクロードのに暮らす サマルカンド随想録』

 私たち外国人教師は、大学との契約によって政治・経済・宗教に関する活動や発言を禁じられているから、それらについて論評できる立場にはない。学生たちの話や首都タシケントの日本大使館から送られてきたメール情報を記すので、それらからつとに知られているカリモフ大統領の後継者と目されている娘を巡る政治状況を推察していただきたい。(p.58)


ウズベキスタンが日本のメディアで紹介される際、「シルクロード」(歴史のロマン)とか「親日的だ」とか「ナボイ劇場は日本人が建てた」と言った話が取り上げられがちである。情報統制があり、実質的な専制的な支配が行われているという点は等閑に付されることが多い。中国やイランと大差ない、というか私見ではイランより専制的(民主化の程度が低い)なのではないかと思えるのだが、そういうイメージを持たれないような扱いになっている。

その点、本書はナボイ劇場にまつわる「神話」に対して批判的に論評したり、言論をめぐる状況についても問題があることを示唆するなど、ある程度既にウズベキスタンに興味を持っている人に対しては、マスメディアやガイドブックなどで流れてくる情報に対して批判的なスタンスを取ることを可能にする言説を展開している点が評価できるように思う。



しかし、ソ連崩壊による1991年の独立以後も依然として続いている国民の生活苦は想像に難くない。
 その解決策の一つが海外への出稼ぎや移住である。行き先で多いのは、言葉やビザの問題もありやはりロシアである。ついで韓国も多いと聞いている。日本はビザの取得が難しいので少ない。……(中略)……。
 ただ、この海外への出稼ぎや移住による送金が、ウズベク経済を見るキーワードらしいことに最近気づき始めた。確かに国民の生活苦は相当なものらしい。けれども、前に述べた盛大な結婚式の祝宴の「ナゾ」が、これで解けるかもしれないと考えている。
 ところで私には、もう一つ「ナゾ」と思えることがある。昨今、街中でステータス・シンボルと言われている「ネクシャ」などの新車が増加していると思われることである。……(中略)……。
 所得が低いにもかかわらず国内市場における好調な販売実績を合理的に説明するのは困難である。ジェトロ・タシケントのS氏のご教示によると、「統計には表れないヤミ経済が相当規模存在することなどの理由が考えらえる」という。ヤミ経済の実態の大部分が、出稼ぎや移住者からのヤミ送金ではないか、と私は考えている。「幸運」をつかみ余裕のある生活をしている富裕層と、そのような恩恵に浴さない貧困層との二極化が確実に進行していると予測される。(p.60-61)


出稼ぎや移住者からの送金が大きなウェイトを占めるヤミ経済という見方は、確証まではないが私にも確からしく思える。

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