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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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フェルナン・ブローデル 『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀』(その1)
第一巻 日常性の構造 邦訳書第一分冊の訳者あとがきに引用されているブローデルの言葉。

いろんな型の出来事がありましてね。ふつうにいう出来事ってのは、評判になる三面記事的事実(フェ・デイヴェール)ですな。わたしはというと、何度でも繰り返されるものだから評判にならない、たんなる雑事(フェ・デイヴェール)のほうが好きなんです。そのばあい、そういう雑事は、長期的な現実の指標になる――それも、みごとなまでにですよ――つまり構造の指標になることができるのです。それに反して、出来事ってものは、目撃者たちの印象だの、歴史家たちの錯覚だのによって、肥大化されてしまいます。(p.455)



いかにもブローデルらしい見方である。日常的に繰り返される、一見何でもないような出来事に注目することで構造、長期持続を見て取るというやり方は、言われてしまえばそれほど奇抜ではないが、誰も言わないときにこれを徹底的にやりぬくのはやはり只者ではない。

しかし、この方法は論理的に言えば帰納的飛躍を犯さざるを得ないところに欠点がある。ブローデルの文明史がオリエンタリズムやユーロセントリズムに基づく「偏見」に満ちていることと、このことは無関係ではない。非ヨーロッパ世界に対しては、より内在的な理解をしなければ、このような帰結は避けがたかっただろう。しかし、当時の研究水準からすれば、ブローデルを非難しすぎるのもまた不当ではあろう。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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