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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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黒川高明 『ガラスの技術史』(その2)

 初期のステンドグラスには、鮮明な黄色や無色ガラスをつくることは、炉の雰囲気の微妙なコントロールの難しさと、ブナの木灰からのマンガンと鉄の含有により大変難しかったのです。この技術的な問題のためロマネスク時代の教会と大聖堂には黄色や無色ガラスは少ないのです。しかしは、銅を添加することによって容易につくることができました。
 この時期のステンドグラス(シャルトル、サンドニ、ルマン、ポアティエ)に見られる代表的な色は、色数も少なく容易につくれる赤と青と緑で、色合いも鮮明なものです。それだけに赤と緑、橙黄と青といった対比色を組み合わせた作風は、簡明にして雄渾な印象を醸し出します。コバルトブルーは、地中海地域で使われていましたが、この時代の北ヨーロッパにはあまり-使われていません。当時酸化コバルトはダマスカス顔料といわれ、多額の費用をかけてレバントから入手していて、大変貴重なものでした。
 黄色や無色ガラスの製造は、13世紀後半には新しい技術が開発され容易になりました。
 無色ガラスは、砂の精製による金属酸化物の除去と、マンガン(パイロリュウサイト鉱MnO2)の添加による鉄分の消色によりつくられるようになりました。ヨーロッパ中世のガラス技術はローマの技法を受け継いだもので、ソーダベースのガラスにマンガンを加え消色することを知っていました。このように13世紀のガラスは、原料の精製、炉での清澄、燃焼方法の改善により以前のものより良い品質になりました。
 黄色ガラスは、イスラムガラスで開発されたシルバーステイン技法を導入してつくることができるようになりました。(p.203-205)


ステンドグラスのデザインもこうした技術による影響を受けている。単に審美的な見方や図像学的な見方だけでなく、こうした技術的な見方も加えて見ると、ステンドグラスの見方にはさらに奥行きが出てきそうに思う。



 19世紀は多くの教会が建設され、ステンドグラスの再復興の時代といわれています。板ガラスの市場は拡大を続け、1870年代の後半には、ハートレイ社のロール法でつくられた色ガラスのカセドラルガラスが、教会向けに大量につくられるようになりました。(p.227)


ステンドグラスの再復興の時代はゴシックリバイバルの時代と重なっているということは当然だが一応触れておこう。



 紀元前1世紀のある時に、芯を保持するために用いられていた硬い金属棒が長い中空管に置き替わり、吹きガラスが発明されました。(p.249-250)


この一文は、ガラス製造に携わったことがない私にとって、コアテクニックから吹きガラスが生まれた理由というか経路というようなものを直観的に非常に説得力をもって理解させてくれた。ある意味、この一文からの知識を得ただけでも、この本を読む意味があったと思う。



1686年より少し前にねじコルク栓が採用された後、しっかり栓のできるコルクが使われるようになりました。このことは一見重要な発明ではないように思われますが、この発明によってワインをボトルの中で熟成させたり、シャンパン法で発泡ワインをつくる際にボトルを水平にねかせて貯蔵させたりすることができるようになりました。(p.253)


コルク栓も意外と調べてみると面白そうな対象だったりする。

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