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アヴェスターにはこう書いている?
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デヴィッド・スタックラー&サンジェイ・バス 『経済政策で人は死ぬか? 公衆衛生学から見た不況対策』(その2)

 これまで緊縮政策が失敗してきたのは、それがしっかりした論理やデータに基づいたものではないからである。緊縮政策は一種の経済イデオロギーであり、小さい政府と自由市場は常に国家の介入に勝るという思い込みに基づいている。だがそれは社会的に作り上げられた神話であり、それも、国の役割の縮小や福祉事業の民営化によって得をする立場にいる政治家に都合のいい神話である。(p.237-238)


ほぼ同意見である。緊縮政策や新自由主義やリバタリアニズムは、政治的な支配層にとって都合の良いイデオロギーであるということはよく理解しておく必要がある。それにより支配層は自らの責任が追及されることを防ぐことができる。政府が果たすべき役割が小さいということは、すなわち、社会に問題が生じても、それは政府が対応すべき問題ではなく、個人が自らの責任によって対応すべきだというように、責任を転化ないし矮小化することを正当化しようとする時に便利なイデオロギーである。そして、そのように責任を問われることが少なければ少ないほど、政治家は好き勝手なことを続けることができ、その結果、社会に問題をまき散らしたとしても権力の座から追われる可能性を低く抑えておくことができる



 民主的な選択は、裏づけのある政策とそうでない政策を見分けることから始まる特に国民の生死にかかわるようなリスクの高い政策選択においては、判断をイデオロギーや信念に委ねてはいけない。統計学者のW・E・デミングは、「神の言葉は信じよう。だがそれ以外の者は皆データを示すべきだ」と言ったが、政治家は事実や数字よりも、先入観や社会理論、イデオロギーに基づいて意見を述べることが多い。それでは民主主義はうまく機能しない。正しくかつわかりやすいデータや証拠が国民に示されていないなら、予算編成にしても経済政策にしても、国民は政治家に判断を委ねることができない。(p.239-240)


裏づけのある政策とそうでない政策を見分けることができれば、公平な選択をすることに繋がる。これを逆から言うと、不公平なことを意図的にしようとしている政治家は真実を嫌い、嘘やごまかしを多用する。トランプが「フェイクニュース」を連呼するのを見ると分かりやすいだろう。

安倍政権における森友問題、加計問題、自衛隊日報問題、沖縄に寄り添うという発言などなどを見ると、嘘とごまかしの連発である。例えば、憲法改正に関しても、安倍晋三は憲法を国の理想を語るものなどと呼び、的外れな言辞をまき散らしているが、これは憲法は広義の政府の権力を縛るためのものであるという理解を歪めたり忘却させたりするための発言であり、その結果として権力への縛りを解除することを狙っている。権力への縛りがなくなるとき、「支配者の支配者による支配者のための政治」が合法的に行えるようになる。



だがこれはもちろん、ほかに方法がないならばという話であって、労働力を活用して経済を押し上げたいなら、的確な刺激策を打たなければならない。その際には、本論で述べたように、保健医療と教育の分野の政府支出乗数が高いことが鍵になる。保健医療の分野では、一ドルの公共投資が経済を三ドル押し上げる。その逆に、防衛や銀行救済措置の乗数は一を下回るため、景気対策にはならない。(p.242)


興味深い。詳細を知りたい。



IMFはさらにこう書いていた。「アイスランド政府は社会保護制度を維持したまま財政再建を行うことを大前提とした。金融危機によって失業率が上がり、実質賃金が下がり、深刻な影響が出ると早くから予測していて、財政再建計画立案に当たっても社会的弱者を守ることに主眼を置いた。すなわち、累進性の高い所得税を導入し、付加価値税の税率を引き上げ、予算削減は効率化が見込める分野に絞ることによって、福祉予算を維持できるようにしたのである」。(p.286)


嘘とごまかしを多用するような政府にはこのような賢い判断をすることは期待できない。政

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