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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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白井厚 編 『大学とアジア太平洋戦争 戦争史研究と体験の歴史化』(その2)
浅野健一 「戦時中の同志社」より。

憲法の反戦主義、人権尊重を強調する人々を「青臭い」とか「人権派」と非難する風潮がある。拙著『メディア・ファシズムの時代』(明石書店)で、メディアが権力の一部になっている構造は30年代と酷似していると書いた。(p.121)


本書は90年代の半ばに出版されており、まだネットが一般に普及する前の時代に出たものであり、このコメントもオウム真理教事件に対するマスメディアの論調に対してのコメントである。しかし、その後、ネットの普及とともに表面化してきた言説の中に、ここで指摘されているものと同類のものがあった。また、この部分を現時点で読んで想起されたことは、読売新聞や産経新聞のスタンスは、ここで言われている「メディアが権力の一部になっている構造」に位置づけることができるということであった。



一橋大学名誉教授で慶應の講師だった大塚金之助は、「日本に再びファシズムの兆しがあれば出来るかぎり闘え、それが大学で社会科学を学んだ諸君の義務だ」と我々に訴えた。(p.122)


この教えと同意見である。社会科学による訓練を受けた以上は、その力を活かすことは、教育を受けたことに対する責任であろう。



平山勉 「靖国神社事件と戦時下の上智大学」より。

 そして太平洋戦争が始まると、文学部には史学科が創設された。学長土橋より文部大臣橋田邦彦宛の「学則変更ノ件許可申請」には、史学科設置の理由として「西洋史の一部として東亜共栄圏南方諸国の歴史研究の途を開き、且商学部学生中卒業後南方関係の業務に従事せんとする者に当該地方の地理歴史及び言語を学ぶの便を与へんとす」とあり、国策に沿った学科のようであったが、戦局の悪化に伴い学生は講義を受けることもままならず、いよいよ「学徒出陣」を迎えることとなる。(p.138)


この学科で学ぶ予定だった歴史はどのようなものだったのだろう。



アン・ワーズオ 「アメリカ民衆の太平洋戦争観」より。

 アメリカでは、法律を学ぶ学生は戦争の前半での「日本人と日系人の隔離」への憲法上の関わりについて考えているのは事実ですが、比較的少数のアメリカ人しか自国の歴史上のこの残念な出来事について意識していないようです。そしてさらに少数の人しか、広島と長崎の原爆以前に米国空軍が京都と福島を除くすべての日本の都市を襲撃し、ひどく怖ろしい被害を軍事施設だけではなく、工場や木造の建物、さらに一般市民に与えたこと、1945年の春東京などではゼリー状のガソリン、すなわちナパームを使用し火の嵐を起こしたのを知りません。……(中略)……。
 国民の記憶では、結果のみがあり、手段は無視されています。(p.251)


一般の人々の記憶には結果のみがあり、そこに至るプロセスは無視される、というのはなるほどと思わされた。この性質は為政者側に非常に悪用されているように思われる。

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