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アヴェスターにはこう書いている?
本を読んでいて気になったことなどを徒然なるままにメモしておくブログ。書評というより「読書メモ」。
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「ツァラトゥストラはこう言っている?」の姉妹編。日々読んでいる本から気になった箇所をピックアップして自由にコメントするブログ。

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マーティン・バナール 『『黒いアテナ』批判に答える(上)』(その1)

また、歴史叙述や説明にたいして、「正しい」とか「間違っている」とか、はっきりしたレッテルを貼るべきではなく、私が「競合的妥当性」と呼んでいるものさしで測るべきだと考える傾向もある。
 その上で次のことが言える。「歴史的方法」という魔法のお守りはない。また、過去の再構成には多くの異なった方法がある(p.114)


本書は『黒いアテナ』に対する批判に対する反批判の書だが、研究方法についてはこの「競合的妥当性」が主張の中心の一つである。バナールに対して「立証」を求めて、それに足りないとしてその説は採用に値しないと切り捨てるような議論に対して、より広い文脈やそれを支持する諸々の証拠を考慮した上で、他の説とどちらに妥当性があるかという比較によって採用すべき説を選ぶべきだという。批判者側の主張も立証されているわけではないにも関わらず、立証責任を相手方に一方的に押し付けようとする姿勢に対する反論としては妥当なものだと考える。

昨今の日本にも見られる歴史修正主義者は、やたらと「正しい」歴史観というような言葉を使いたがるが、そのような姿勢は不誠実なものであり信用に値しないと私は考えるが、バナールがここで述べているとおり、彼らが用いる「正しい歴史」という言葉は、内実のないレッテルに過ぎないということは指摘しておきたい。

引用文の後段は、歴史を研究・叙述する際に、科学的・学問的に認められた唯一の方法があり、それに従って研究すべきだという前提に立った批判に対する反批判ということになろう。これは歴史に限らず、社会科学一般にも当てはまる。恐らく自然科学にも適用可能な考えだろう。



 ジェイサノフとヌスバウムはこの怠慢を正当化し、「原則上、名前の意味はほぼ何でもありだ」(p.190)と述べている。名前はたんに名前として反復される場合も多いが、もともと、とりわけ地名のばあいには必ず意味があるので、このアプローチは受け入れられない。私たちが地名の意味を理解できない理由は、多くの場合、たんに地名を構成している言語について私たちが知らないか、あるいは気がついていないからだ。(p.250-251)


地名には意味がある。なるほど。確かにそうかもしれない。少なくとも、このような想定をして地名の語源などを調べることには意味がある。



モンゴルや中国のように、圧倒的多数の住民の眼の色が茶色である多くの社会では、青い眼は伝統的に獰猛さのしるしと見られてきた。ギリシアでは、古代でも近代でも、青い眼は「邪悪な眼」と関連づけられ、あらゆる種類の悪い特性を示していた。(p.269-270)


確かに、現代の中東でよく売られているお守りevil eyeの色も青だ。


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