アヴェスターにはこう書いている?
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岡田哲 『明治洋食事始め とんかつの誕生』

その鹿鳴館の連日にわたる舞踏会や大夜会も、外国人からは「猿真似の三流趣味」「不格好な洋風ものまね」との悪評を受け、わずかに三年余で幕を閉じてしまう。(p.89)


鹿鳴館の名は日本では悪いイメージで語られることは少ないが、こうした側面もあったという指摘は重要。



しかし、中国料理の本格的な普及は、第二次世界大戦まで待たねばならなかった。(p.90)


意外な遅さに驚く。だが、確かに、明治とか大正の時代に中国料理に関連するような話というのはあまり聞かない。これは単に語られていないだけというわけではなさそうだ。



 ところで、当時の日本人はたいてい欧米崇拝におちいっており、欧米の食事は、ふるくから「近代化」されていたと錯覚していた。実際には、日本の明治期よりわずか百数十年ほど前までは、ナイフもフォークもない手づかみの不作法ぶりであったのだ。欧米の庶民が、ナイフ・フォーク・スプーンを用いはじめるのは、17世紀末から18世紀にかけてのことであったからである。(p.95)


日本や中国では古くから箸などが使われていたことを考えると、庶民の食の作法という点では、少なくとも現在の基準から考えるならば、17世紀以前で比較すれば日本や中国の方が欧州よりも「近代的ないし文化的」だったと言ってよいだろう。



 ところが、明治維新になり、文明開化の進むなかで、先人たちは、パンを不思議な形態に作りかえていく。おやつ(間食)の機能をもたせた、和洋折衷型の「菓子パン」である。そして、独創的な「あんパン」の誕生。これもまた、「とんかつ」と同じように、日本人がつくりだした「洋食」なのである。(p.112)


現在でも日本のパン文化は独特だと感じる。欧米や中東とは全く違うものを食べていると感じる。最近はコンビニなどの普及もあってか中国や台湾など近隣諸国では日本のパンとほとんど同じようなものが普通に見られるようになったが、これらの国のコンビニで買う「日本風パン」はあまりおいしくない。日本で買うものとは違いがある。真似しているが追い付いていない感じがする(それぞれの国の人々の味覚に合うようにしているのかも知れないが)。

最近は海外に行く機会が減っているので、あまり詳しく論じることができないのが残念だが、「日本のパン」というのも調べてみるといろいろと面白いかも知れない。



 1905年(明治38)頃から、あんパンの駅売りが始まり、全国的に普及していく。日清戦争の後に、台湾から砂糖が大量に運ばれ、菓子パンが作りやすくなり拍車をかける。(p.143)


日本の人々の生活が洋風になって行く明治末から大正期に、ちょうど植民地となった台湾から砂糖が移入されてくる。このことは菓子パン以外にも影響があるに違いない。例えば、コーヒーや紅茶などの普及にも影響しているのではないか?



 たとえば、古代ギリシアでは涙から生まれたといわれていた「キャベツ」は、17世紀の後半に、南蛮船により長崎に伝えられる。当初は、葉ボタン・ボタンナと称して、もっぱら観賞用であった。キャベツが野菜として利用されるようになるのは、1871年(明治4)に、北海道に導入されてからである。当時は、キャベイジと呼ばれていたが食べ物としての関心は薄く、とんかつの添え物として華々しく登場することになる。(p.202)


西洋野菜の歴史はなかなかまとまった本が見つけられない。日本での西洋野菜の普及は北海道での栽培と関係が深いものが多いようだが、キャベツもその一つのようだ。当初は関心が薄く、とんかつの添え物としてブレイクしたというのは興味深い。



 ちなみに、「ジャガイモ」は、安土桃山期の1598年(慶長3)に、ジャワのジャガタラ(バタビア)から、オランダ人により長崎に伝えられる。ジャガタライモと呼ばれた。1874年(明治7)に、北海道開拓使がアメリカより種芋を入手し、本格的な栽培が始められ、1884年(明治17)の米の凶作のときには、米飯の代わりになる。(p.202-203)


キャベツと同様、明治期に北海道で栽培された西洋野菜の一つ。ジャガイモに関しては手頃な本があるので、機会を見て読みたいと思っている。

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