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アヴェスターにはこう書いている?
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アルバート=ラズロ・バラバシ 『新ネットワーク思考~世界のしくみを読み解く~』

新しい情報を得るためには、弱い絆を生かさなければならない。実際、管理職の人々は、強い絆よりも弱い絆によって求人情報を得ることが多いのである(強い:弱い=16.7:27.8)。弱い絆、すなわち知人関係は、外の世界との架け橋である。なぜなら、単なる知人はわれわれと住む世界が違うため、親しい友人たちとは異なる情報源をもつからだ。(p.65-66)



確かにそれはある。これは「知人関係」というものを少しばかり見直すきっかけになりそうだ。




 このような企業の合併は、理にかなった判断なのだろうか?・・・(中略)・・・。しかし、企業をノード、企業をつなぐさまざまな経済的あるいは財政的絆をリンクと捉え、経済を複雑なネットワークと見るならば、合併は必然なのである。実際、ネットワーク経済においては、ネットワークが成長するにつれてハブは大きくならざるをえない。ビジネスというネットワークのノードは、リンクを獲得したいという欲望のままに、小さなノードを飲み込んでゆくのだ。これは他のネットワークでは見られない新しい手法である。グローバリゼーションがノードに圧力をかけて成長を促す以上、成長する経済という枠組みの中では、合併や買収は当然の帰結なのである。(p.285-286)



なかなか参考になる見方、というか、私が本書を読もうと思った動機は「世界システム分析」に、本書で述べられているような「ネットワークの理論」を持ち込んでみようと思ったことにある。その意味で、このネットワーク経済に関する記述は、私が欲しかった情報と近い。

しかし、バラバシの主張には賛同できないところがある。経済のネットワークを見ると、確かに、ハブを大きくする圧力があることは間違いないだろう。しかし、それを必然的とみなし、そう述べることによって現状を肯定するのは正しいとは思わない。経済のネットワークはそれだけが単独で存在するのではなく、社会にある様々なネットワークの一部として存在しているに過ぎないからである。

そして、他のネットワークを破壊する作用をするならば、経済のネットワークに対して修正することも必要だという結論が出てもおかしくはない。圧力の主体ないし出発点と見なされている「グローバリゼーション」を修正ないし変更するような活動がなされるえべきであろう。国際的な資本移動の自由化がグローバリゼーションの本質であるとするならば、それを国際的に規制することは――ケインズが国際貿易について構想していたのと同様に――可能なのだから。

まぁ、そうした点で異論はあるが、企業をノード、それらの関係をリンクと見なした「ネットワーク経済」の見方は、今後、取り入れて発展させていきたいと思う。数年前にはオートポイエーシスのシステム論を世界システム論に取り入れようと思っていたが、まずは、スケールフリー・ネットワークのモデルを世界システム論に埋め込み、その理論がどのように意味転換していくかを見ていく方が、手順としては妥当であるらしい、というのが私の現時点での見通しである。




企業は他の企業と相互作用するのではなく、「市場」という、あらゆる経済活動を媒介する謎めいたものと相互作用するとされていたのである。
 しかし現実には、市場は向き付けされたネットワークにほかならない。会社、企業、財団、政府など経済活動を行いうるものはすべてノードであり、これらをつなぐ購買、販売、共同研究、マーケティング・プロジェクトなどさまざまな経済活動がリンクである。さらに取引の価値がリンクの「重み」となり、リンクは供給者から受取人へと向かう。このように重みと向き付けのあるネットワークの構造と進化が、あらゆるマクロな経済プロセスの帰趨を決しているのである。(p.298)



ここに経済をネットワークとして捉えるときの基本的な道具立てが述べられていると思われる。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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