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アヴェスターにはこう書いている?
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小林良彰 『社会科学の理論とモデル1 選挙・投票行動』

つまり、自民党の保守回帰がみられた70年代半ばから80年代にかけては、わが国で世論を二分するような対立争点がみられなかったわけである。そして、オイルショック後に有権者が社会問題から生活問題に関心を移していく中で、選挙の際に自民党が地元選挙区に対する業績を主張したのにもかかわらず、社会党は平和や憲法という社会的争点を主張し続けたために、有権者の支持を失っていったのではないであろうか。その後、80年代末になると、逆に社会党が消費税という生活争点を捉え、自民党がベルリンの壁の崩壊を受けて「体制の選択」という社会的争点を言い出したために、社会党が議席を増やして自民党が惨敗したわけである。言い換えると、わが国においては、各政党が有権者の関心に見合った争点を設定できるのかどうかが選挙結果に大きく影響するわけである。(p.115-116)



興味深い指摘である。

2007年の参院選をこの図式を適用すれば、「憲法改正」を掲げる自民党は「社会的争点」を言っているのに対して、民主党は「生活維新」を標語として格差問題という「生活争点」を争点化しようとしていることになる。

世論調査などから見る限りでは、現在の有権者の関心は年金や社会保障などの「生活争点」にあるように見える。この現状認識が正しいとすれば、今回の選挙は民主党の設定した争点の方が有利な立場になる、という予測が成り立つ。

さらに、本書では「政治不信」が高いときは与党に不利な選挙結果が出やすいこともこれまでの研究で指摘されているというから、事務所費問題など「政治とカネ」の問題が連続して出てきている以上、これも自民党側には不利な要素となる可能性がある。

私としては、自民党による支配は、ここで中断されるべきだと考える。自民党と民主党については、どちらも内部の意見に幅がありすぎ、政策集団としては適切でない形になっているのではないか。選挙制度も大政党に有利であるために、そうした自体を助長している。誰もが勝ち馬に乗るために大集団を形成しなければならない。なぜならば、選挙で生き残るためには、主張が異なる者同士が徒党を組まざるをえない状況だからである。

こうした弊害を除くには、選挙制度を変える(比例代表制のみにする?)ことと政界再編をすることの両方が必要であろう。
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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

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